好きな場所で“やりたいこと”を実現させるための方法≪click≫

世の中を変えた「通信販売」はどのように登場したの?メリット・デメリット、暮らしへの影響を解説!

「通信販売」は、近年の急速なインターネットの普及によって、
今最も成長が著しい業態のひとつとして注目されてきました。

多くの人にとって、
インターネット通販は日頃よく利用するとても身近な存在になっています。

今やネット通販の売上は、百貨店やコンビニを上回っています!

小売業態のなかで、
これから主役になるのは間違いなく「ネット通販」であり、
私たちの生活でなくてはならないものになっています。

しかし、
そもそも「通信販売」って、
どのようにして私たちの暮らしのなかに浸透していったのか、
あなたは知っていますか?

インターネットが登場する以前に、
通信販売は一度大きく発展したのち、衰退した時期がありました。

通信販売がどのような形で成長し、なぜそれが停滞を迎えるに至ったのか?
そして、なぜ通信販売はこれほどまでにインターネットの相性がよいのか?

ちゃぼけん

通信販売の歴史や、私たちの暮らしや社会に与えた影響を見てみると、
とても面白いことがわかるんです!

今回はそんな「通信販売」について解説したいと思います!

こんな方におススメ!
  • 通信販売について詳しく知りたい方
  • これから通信販売を始めようとしている方
  • 日本の小売業界に興味がある方
  • 日頃からネット通販をよく利用する方
  • ネット通販に不安がある方
  • 無店舗販売の仕組みについて気になっている  など

そもそも「通信販売」とは何か?

最初に「通信販売」の特徴を整理しておきましょう!

「通信販売」とは・・・
訪問販売や行商、自動販売機による販売と並び、
店舗を構えずに販売を行う「無店舗販売」の一種です。
そのなかで、売り手と買い手とが直接対面することなく、
通信手段のみによって売買が行われる点に、大きな特徴があります。

通信販売は、売り手側から買い手側へ、
インターネットをはじめ、カタログ、新聞・雑誌広告、ダイレクトメール
といった手段が多く使われます。

注文や代金の決済方法としては、
クレジットカードや口座振込、コンビニ決済など多様な手段が登場し、
とても便利になりました。

また、今では通販といえば宅配便ですが、
宅配便というシステムは、ヤマト運輸が1976年に創始したものです。
それ以前は、商品の配送には主に小包郵便や鉄道便が使われていました。

通信販売のメリット

〈買い手側〉買い物に移動しなくて済む

消費者の最大のメリットは、
何と言っても「お店に買い物に行かなくて済む」という便利さにあるでしょう!

日本中であれば、いつでもどこにいても、
新たな商品や価格の安い商品を購入できる機会が広がり、
店舗などへ出掛ける移動の手間や費用がかからずに済むということです。

そのため、とにかく時間がない現代人にとって、
通信販売は生活をしていくうえでなくてはならないものになっています。

〈売り手側〉全国の消費者をターゲットにできる

実は小売業には、ある制約条件があり、
それが小売というビジネスを難しくしていました!

その制約条件は、
少しづつしかモノを買ってくれない消費者が、
全国各地に散らばって住んでいるので、
消費者を相手にする小売業も、
規模が小さく、各地に散らばって展開することになりがちである、
というものです。

それに対して、通信販売には、
こうした地理的制約を取り払い
通信手段を利用できる範囲にまで商圏を広げられる点に、
小売業態としての革新性を認めることができます。

散らばって住んでいる消費者を、
通信手段を使うことで自らの顧客にすることができるわけです。

店舗販売であれば店舗周辺にいる住民が主なターゲットであり、
出店にあたっては商圏やターゲット層を考える必要がありました。

しかし、通信販売によって、顧客を一気に全国へ広げることができるのです。

通信販売のデメリット

通信販売には買い手側、売り手側双方にメリットがある一方で、
通信販売は「なんか苦手」「怪しい」と感じている人も少なくはないのが事実です。

「売り手と買い手とが直接対面することなく、通信手段のみによって売買が行われる」という特徴は、通信販売に特有の様々な問題も生じさせます。

〈買い手側〉業者の見極めが難しい、商品が手元に届くまで確認できない

買い手から見れば、通信販売の販売業者が、
きちんとした商売を行う業者なのか、
それとも粗悪品を売りつけてくるような詐欺目的の業者なのか、

ということを事前に見極めることが難しくなります。

仮にきちんとした業者であったとしても、
欲しい商品の実物を直接手に取って確かめられないということが、
大きな短所として感じられる場面は少なくありません。

〈売り手側〉不払いの可能性がある

顔が見えないのは、売り手側にとっても同じことで、
顧客から確実に代金を回収できるような見通しが立っていなければ、
通信販売を始めることが難しくなります。

たとえ送金の手段はあっても、
顧客が様々な理由で不払いを起こす可能性はあるわけです。

その際、いちいち代金を取り立るために、
遠方にいる顧客のもとへ出向かざるをえないとしたら、
コストがかかり過ぎて商売が成り立ちません。

この問題は、顧客に‟代金の前払い”を求めれば解決するように思えるかもしれません。

しかし、先に見たように、
買い物の側も相手が見えないだけに、
よほど「信用できる」と思えない限り、前金での注文には抵抗を感じるので、
結果として、通信販売の取引がひろがりにくい状況に陥ってしまいます。

こうした問題を解決してくれる仕組みのひとつが‟代金引換”だったわけです!

今では当たり前のように使われていますが、歴史的に見ると、
日本では代金引換小包郵便制度の開始によって、
通信販売業への活発な参入が見られるようになっていきました。

通信販売が店舗よりも優位…というわけでもない!

このように見てみると、
通信販売という小売業態は、店舗販売に対して常に優位な立場にあるわけではない
ということです!

店舗販売であれば、
欲しいとおもった商品をその場で購入してすぐに自分のものにできるわけですから、
そもそも近隣に売られていていない商品や、
価格や品質の点で十分に差別化された商品でない限り、
通信販売の利用が広がっていきにくい面があります。

通信販売の盛衰は、
店舗販売をはじめとした消費者の買い物環境に大きく左右させるということなのです。

それでは、以上を踏まえて、通信販売の歴史を見ていきましょう!

通信販売の歴史

では、
通信販売がどのように登場して、どのように発展していったのかを見てみましょう!

通信販売が登場したのは「アメリカ」!

通信販売の歴史を語るうえで外せないのが、何と言っても「アメリカ」です。

皆さんもご存じの通り、アメリカ合衆国は日本よりも国土が遥かに大きく、
日本の国土の25倍もあります!

そのため、国内の隅々にまで商品を行き渡させるためには、
‟通信販売”が欠かせませんでした。

当時のアメリカの農村には、
そもそも近隣に小売店舗がない地域も珍しくなく
あってもせいぜい小さな「ゼネラル・ストア」、つまり「よろず屋」だけで、
その店も品揃えに乏しく、価格も都市部の数倍という状況にありました。

そこで、
1872年に「モンゴメリー・ウォード」、
1886年に「シアーズ・ローバック」という会社が、
それぞれ通信販売を専業とする事業を開始し、
1920年代当初にかけて農村をターゲットに急成長していきました。

二大通販会社はいずれも、
「規格化・標準化された大量生産品を、圧倒的な低価格で大量販売する」
というビジネスモデルを確立し、
農村の人々から絶大な支持を集めることに成功します。

当時の輸送条件では、
生鮮食料品の通信販売を困難でしたが、
それ以外は通信販売で何でも揃うといってよい状況にありました。

ところが、1920年代後半になると、
アメリカでは地方都市の成長を背景として、
チェーンストア方式による店舗小売業が全国を席巻し、
乗用車の普及によって行動範囲が広がった農村部の人々も、
地方都市のチェーンストアまで買い物に出掛けるようになりました。

その結果、
通信販売は明確な衰退傾向を示し始め、
シアーズ・ローバックもモンゴメリー・ウォードも、
通信販売からチェーンストア方式による店舗展開への軸足を移すことで、
小売企業としての存続を図っていくことになります。

インターネットのない時代、ここが通信販売の限界でした!

結局は通信販売を充実させるということよりも、
小売店舗を全国拡大させていく方が効率的だったのです。

こうしたアメリカの推移からは、
「通信販売の盛衰は、
店舗販売をはじめとした消費者の買い物環境に大きく左右される」

という先の記述を思い出してもらいたいところです。

加えて重要なのは、二大通販会社は、
通信販売から店舗販売へと売り方は変わっても、
「規格化・標準化された大量生産品を、圧倒的な低価格で大量販売する」
というビジネスモデルを追求し続けていったという点です。

画一的な大量消費に基づくアメリカの大衆消費社会は、
このような形でさらなる展開を遂げていくことになりました。

日本の通信販売は明治時代から

さて、では日本の場合はどうだったのでしょうか?

日本の通信販売は明治時代からあり、そのことに驚かれる方も多いのですが、
少なくとも1920年代初頭までは、
一つの小売業態としてそれなりに重要な位置を占めていました。

通信販売が本格的に勃興した1890年代から、
それが停滞期を迎える1920年代半ば~30年代の時期は、
小売改革が起こったまさに通信販売の第一次盛隆期なのです!

日本最初の通信販売は、
1876年に農学者の津田仙が、
『農業雑誌』上で行った農業者向けのトウモロコシ種子の販売だと言われています。

津田仙は、有名な津田梅子のお父さんです。

一般消費者向けの通信販売は1882年に始まり、
その後、本格的に広がるのは、
郵便事業やそれを支える鉄道網の整備が進んだ1890年代以降のことでした。

具体的には、
小包郵便が1892年、代金引換郵便が1896年、郵便振替制度が1906年にはじまり、
この時期から様々な商品が通信販売で売られるようになってきます。

百貨店が地方向けに様々な商品を通信販売でも売るようになり、
またお茶などの産地の業者が通信販売で全国に販路を広げていきました。

また、新聞社や出版社も、
様々な商品を誌上で紹介しながら通信販売に進出していきました。

なかでも、『主婦之友』をはじめとする夫人雑誌は、
1920年代以降に雑誌の部数を大きく伸ばす中で、
いずれも通販部門を置いて、
女性向けの様々な商品を誌面と連動する形で販売していきます。

主婦の登場によって発展した通信販売

1920~30年代というと、
‟主婦”という女性のあり方が、
日本において社会的な広がりを見せ始めたのがこの時期です。

実はこの「主婦の誕生」が、日本の通信販売を大きく発展させていきました!

栄養を気にかけて手料理を作り、
部屋を清潔に保って衛生環境を整え、
子どもを含む家族の健康に気を使って、
能率よく家事をこなして家族の消費と余暇を充実させる。

そのような役割が主婦に期待され、
家政を計画的に切り盛りする「良妻賢母」として称揚されていきます。

妻がもっぱら消費に関わる領域を担当する形で、
家事や育児の関わる要求水準が上昇し、
求められる役割が大きくなっていきました。

そうしたなかで、
『主婦之友』をはじめとした「実用派」婦人雑誌は発展を遂げていきます。

主婦という女性のあり方が、新しく生み出されるなかで、
彼女たちに必要な知識を提供し、
あるべき主婦像を提供する役割を果たしていったわけです。

「主婦の誕生」とともに勃興した新たな消費文化が、
新たな商品文化の展開を伴っていたことが見えてきます。

新しい生活像を実現するためには、
どのような商品をどう使えばよいのか、といった問題は、
学校教育などでも十分に教えられないものであり、
婦人雑誌という商業メディアが特に必要とされる領域でした。

「通信販売の停滞」から「全国的な小売商店の発展」へ

大きく発展を遂げた通信販売ですが、
日本でもアメリカ同様に通信販売が一度衰退していきます。

通信販売の売れ筋商品は、
全国の小売商店でも扱われるようになり、通信販売の売上は停滞していきました。

「主婦の誕生」に伴う新たな消費文化に対応すべく、
通信販売は対応策を打ち出していきましたが、
それよりも早く、
その人気に気づいた店舗小売業が速やかに発展していった、
ということに他なりません。

インターネットがまだなく、
夫婦共働きが少数派であった時代では、
主婦が家計の消費を支えていました。

主婦たちは、献立を考えながら毎日買い物をすることが当たり前だったので、
通信販売よりも店舗で買い物をすることのほうが合理的だったのです。

このようにして、日本の通信販売は一度停滞していくこととなります。

通信販売がまちに与える影響とは?

1995年にはyahooやAmazonがオープンし、
国内ではインターネットがどんどんと普及していきました。

そこから通信販売は「ネット通販」が主流となっていきます。

2000年代になると大企業がECを開始するようになり、
ネット通販が急速に拡大していき、
今や個人が経営するお店でも簡単にECサイトをつくれるようになりました。

毎日買い物をする必要があれば、
まちにたくさんの店舗があることのほうが好ましいですが、
夫婦共働きが多くなった現代、
その日の献立に合わせて毎日買い物をするという人は珍しくなりました。

今は、毎日こまめに買い物をするよりも、
一度に大量購入し、自宅にストックしておくことが一般的になっています。

その背景には、食料の保存技術の進化があります。

その結果、時間を節約できる通信販売が爆発的に流行していったのです。

ネット販売によって、
まちなかにある店舗での消費のあり方が大きく変化してきました。

それでは、
まちなかにある店舗はもう必要なくなってしまうのでしょうか?

いいえ!そんなことはありません!

そのことについては以下の記事で詳しく解説しています!
合わせてご覧ください!

通信販売によって、私たちの生活は大変便利なものになりました。

そして、通信販売の登場によって、消費文化が変化しており、
それは今後も変わらないでしょう!

あなたは、自分が住んでいるまちで本当に「やりたいこと」をできていますか?

↓↓↓やりたいことを実現させる具体的な方法は以下↓↓↓

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です