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「子育てにやさしいまち」かどうかで、まちの未来が決まる!!

昨今、日本のまちは「子育てがしにくい」と言われています。

これは本当なのでしょうか?
いったいその原因は何でしょうか?

今回は、日本のまちが「子育てしにくい」と言われている理由を解説するとともに、その改善方法を考えていきたいと思います。

この記事をおススメする方
  • 今現在、子育てに悩んでいる方
  • 出産や子育てを機に、引っ越し先を検討されている方
  • 近所に小さなお子さんを育てているご家庭が住まわれている方
  • 地域に子どもが少なく活気がないと考えている方

子育て環境は時代と共に変化している

日本の出生率はどのくらいかご存じでしょうか?

2020年時点の合計特殊出生率は「1.34」

世界の国々と比較してもかなり低い数字となっています。

日本では出生率、出生数ともに年々減少しており、少子化が急激に進んでいます。この大きな変化は当然ながら、子育て環境にも影響しています。

現在、子どもや子育て家庭を取り巻く環境としてあげらているのが以下のようなものです。

  • 子どもの数が極端に少ない
  • 約3/4の家庭は現在子どもを育てていない
  • かつてあった地域社会の助け合いやつながりが薄くなっている
  • それぞれの世代で分断が起きている
  • 子育ての悩みを相談できる人がいない
  • 子どもを預けられる人がいない
  • 何かあったときに助けてもらえる知り合いが近くにいない
  • 地域社会の助け合いやつながりが少ない
  • 自分たちには直接関係のないことには関心が薄い

これらが原因となって、日本のあちこちで今、深刻な問題を引き起こしています。

子育て家庭は孤立しやすい!!

子育てに「悩み」はつきもの。日々苦労の連続です!

特に乳幼児は言葉が発せず毎日泣いていて、戸惑うことばかり。
それが初めての子育てとなればなおさらですよね。

今までは好きなときに当たり前にできたいたことが一気にできなくなる、その窮屈さは育児ストレスとなり、産後うつなどを引き起こします。

しかし、現代において地域にその悩みを相談する相手がほとんどいません
残念なことに、子育て家庭は地域で孤立しやすい状況になっているのです!

少し前までは、大家族や多くの血縁関係の中で行われてきた子育てが、近年の核家族化に伴い子育てに関わる大人は激減しました。「ワンオペ育児」という言葉の出現もそれを象徴していますね。

さらに現在は、夫婦共働きが当たり前となり、家族の中にさらなる制約と役割分担の変化が生じています。

少子化により子どもの存在が地域の中で圧倒的少数派になり、まちなかで子どもの姿を目にすることが減りました。加えて、他人の子ども、知らない子どものことには干渉しないという風潮が、いつの間にか広がってしまいました。

子どもの声もふだん耳にすることがないからか、聞こえるとうるさいと感じる人も増えているのです。

このようにして子育て世帯の孤立化はますます深刻になっています!

日本のまちは「子育て」がしにくい!?

子育て世帯の孤立化だけではなく、日本のまちには子育てが難しい理由がたくさんあります。

子育てをする人が「働きにくい」、今の日本社会

日本においてワーキングマザーの増加は目覚ましく、現在は就学前の子供を持つ女性の半数以上が働いています。しかし、出産前から継続して仕事をしている人は約1/4にとどまり、出産を機にいったん仕事を退職し、子どもが一定年齢に達したときに復職するケースが多くなっています。

さらには、育児と仕事を両立させていこうと考えている母親には、「マミートラック」といわれるような、本人の意向とは関係なくキャリアの一線から退くことを余儀なくされる現状があります。

時短勤務のため給与が大幅にカットされたり、子育てを理由に希望とは異なる部署に移動させられる事で、働くモチベーションが保てないなど心理的な問題も発生しています。

男性においても、育児休暇が取りづらかったり、家事や育児を積極的に行いたいと思っていても会社や周囲からの理解が得られず、長時間残業を強いられるなど、希望にあった働き方がいまだにできない人が大多数です。

かくいう私も仕事と育児の両立がうまくいかず、体調を崩してしまい、最終的には退職するという状況に陥りました。

一般的に「子育ては女性がするもの」という考えがいまだに日本では根強くあり、子育て家庭によっては働きにくい状況になっています。

未だ深刻な待機児童問題

さらに今、待機児童を解消することが非常に大きな課題となっています。

国が初めて保育所の待機児童数を発表したのは、1995年のことで約3万人でした。それから待機児童のカウントの仕方も変わりましたが、保育の受け入れ枠は増えています。

しかし、未だにたくさんの待機児童がいる状況となっています。2018年時点で全国で2万人程度の待機児童がいるとされています。

待機児童問題は人口が集中する大きな都市ほど深刻な状況となっており、子どもを預ける保育園がないために働きたくても働けないという方が大勢存在します。

また、保育園に入れたとしても希望するところではなかったら、送り迎えに大変な時間と労力がかかってしまいます。兄弟が別々の保育園に入っており、保育園のはしごをしながら送り迎えをする方もいるほどなのです。

学童保育に入れない

学童保育は、保護者が就労などの理由により昼間家庭にいない子どもが放課後や長期休暇期間中に過ごす遊びと生活の場です。
保育を利用する子どもの多くは、小学生になったらその学童保育を利用することになります。

共働き夫婦の数などが増えていることから、学童保育を必要とする家庭が増加しており、年々利用者数もクラブ数も増えています。それでも入所できない待機児童もいる状態で、まだまだ足りていないのが現状です。

保育所を利用してきたときと同じように子どもを預けることができず、保護者が働きにくくなるため「小1の壁」と言われたり、多くの学童保育の対象上限が3年生であるため「小4の壁」と言われたりしています。

子どもの生活を脅かす犯罪

子どもが犯罪被害に巻き込まれる痛ましい事件は、子どもが育つ生活環境の安全性に影響を及ぼし、保護者を不安にさせます。

そうなれば、子ども一人で外に出歩かせなかったり、長時間外遊びすることを避けようとします。そのため、子どもたちが地域を自由に探索し、遊ぶための自由が奪われています。

放課後の学童保育の需要の高まりも、保護者が帰宅するまで子どもを1人でおいておくことへの不安があるためと考えられます。

「知らない大人に話しかけられてもついていってはならない」と子どもに教えるのは、今の社会で子どもを守る手段ではありますが、「まちの大人を信用するな」と教えているようにも感じられ、寂しいものです。

子どもの遊び場が少ない

まちの開発が進み、空き地がなくなり、小さな道も往来する車のものになりました。
また子どもが屋外で遊べる唯一の場になりつつある公園も、ボール遊びは禁止、「静かに遊びましょう」などの立て看板が並んでいます。

以前は放課後や休日の学校の校庭が解放されており、自由に出入りができ遊べていましたが、近年は不審者の出現や学校を襲う事件の発生により、校庭で好きなときに遊ぶことはできないところが大半です。

このように、まちの中で子どもが遊ぶ場所が次々と奪われており、子どもにとって日本のまちはどんどん住みづらい場所になっています。

子育て環境の問題は“まちづくり”によって生み出された

日本のまちはなぜ子育てがしにくいところとなってしまったのでしょうか?

これには今までわが国で行われてきた都市計画やまちづくりが大きく関わっています!

住宅とオフィスが切り離されたまち

高度経済成長期から都市部において、夫婦共働きを前提せずに働くエリアと住むエリアを分けて計画する、すなわち「職住分離」を進めるような都市づくりが行われてきました。

それが日本のあちこちで見られるベッドタウンニュータウンです。

近所に親戚がいない共働き家庭がこのような都市郊外に住んだ場合、住宅の近くの保育園に子どもを預けることはとても困難です。

保育園で子どもを預けていると、緊急で子どものお迎えに行かないといけなくなる時がよくあります。そんなとき、夫婦ともに帰宅するのに長時間がかかってしまっては大問題です。
さらに災害などで公共交通機関がストップしてしまった場合、お迎えに行きたくても行けないという状況になってしまいます。

そうでなくても長時間の通勤をしながら共働きをし、家に帰ったら家事や育児に追われる生活はかなり大変なものです。

こうした状況をつくっているのは、今までの“まちづくり”の結果とも言えるのです。

子どもが集中することによる保育所不足

現在も至るところで行われている大規模開発によって、マンションや住宅地が一気につくられた場合、同世代の子育て家庭がその地域に大勢流入してくることになります。

そうすれば、その周辺は一気に保育所不足に陥ってしまうことになります!

日本全体で人口が減少している昨今ですが、自治体によっては税収増の考えのもとにした居住者の人口増加のために、このような大規模な開発を歓迎しているところが未だに多くあります。しかし、このような無責任な開発によって住民やその子どもたち混乱させてしまっていることも事実なのです。

このようにまちづくりによって子育て家庭の生活は翻弄されてしまいます。

子育て家庭の行動を考えた生活圏が想定されていない

乳幼児期の親子の行動は、子どもの運動機能の発達に寄り添いながら、ダッコ紐、ベビーカー、徒歩といったように数か月で刻々と変わります。

外出先も、子どもの体力と子どもがぐずらない程度の時間内に到着できる場所であることが重要です。

つまり、乳幼児期の親子の外出先は制限のある中で考えられているという実態があり、平均して徒歩5~8分程度、おおよそ300~500メートルの範囲で移動します。

しかし、日本のまちでは小学校をコミュニティの中心と位置づけており、乳幼児期の親子の行動圏とはかけ離れた設定になっているのです。

そのため、乳幼児期の親子にとっては移動しづらく、行きたい場所があってもなかなか行けないといったことが起きているのです。そのため、主な外出先は、商店街やスーパーなどの商業施設や、近所の小さな公園のみという方が多いのではないでしょうか。

子育てによって住む場所が限定されてしまう

人は自分で住みたい場所を選んで住んでいるようですが、実際のところそのようにはなっていません。

実はいろんな外部要因によって「住める場所」はおのずと決まってしまうのです!

特に子育て家庭の場合は、安心して子育てができる環境が必要であるために、居住地の選択がさらに限定されてしまいます。待機児童問題や保育園不足である状況を踏まえるとかなり限定的になってしまいます。

共働き家庭の場合はさらに深刻で、「預けられる保育園の近くに住む」「親や親戚など頼れる人の近くに住む」「職場へ通勤しやすい場所に住む」といった選択肢しかとれないようになっているのです。

子育て世代が一番、まちの支援を必要としている!!

これまで見たきたように実は、子どもが乳幼児期、小学校低学年である家庭が、地域から孤立しやすく、周りの支援を最も必要としているのです。

もはや、子育ては家族という領域のみですべきことではなく、いやむしろできない社会になっていて、積極的に地域やまちの領域でもすべきことになっているのです。

このような状況であることを地域の大人たちが理解したうえで、地域として子育て家庭を支えていくことが今後のまちづくりでは重要となってきます。

子育て経験のある人の話を聞くことや、子育てしている親同士が繋がれる場所があるだけでも救われる人はたくさんいます。

さらに、子どもは自分が育つ環境によって大きく影響を受けますが、子ども自身が住む場所を選ぶことはできません。子どもがのびのびと育っていくための環境をつくることは、親だけではなく地域も含めた大人たちの責任で行われるべきものなのです。

「子育てにやさしいまち」が選ばれるワケ

今後は「子育てにやさしいまち」が、住む場所として若い世代を中心に選ばれていくことは必須です。

また、選ぶ側は、各自治体や地域でどのような子育て関する支援や取り組みが行われいるのかを知ったうえで、住むまちを選択することがとても大切です。

ではいったいどのようなまちが「子育てがしやすいまち」なのでしょうか?

  • 子ども連れの親子が移動しやすい距離にいろんな店舗や施設がある
  • 子育て世帯が交流したり相談したりできる場所がある
  • 困ったときに頼れる大人が周りにいる
  • 地域の大人たちが子どもに関心を持っている
  • 地域の中に子どもの居場所がある
  • 保育園等の子育て施設と地域との関係がしっかりとできている
  • 職場と家が近い、または家の近くで仕事ができる場所がある

このような地域やまちにしていくことが、子育て家庭が住みやすい場所をつくることになります。

そして、そのようなまちでは子育て世帯が安心して暮らしていくことができます。

子どもがのびのびと元気に暮らして生きる地域は、誰もが暮らしやすく明るい地域になります。さらに、子どものころに過ごした地域に愛着を持った人たちは、その地域にずっと住み続けることになるのです。

子どもは自分が生れ育った環境に大きな影響を受けます。しかし、子どもは自らその環境を選ぶことはできません!

そのため、子どもが暮らす環境は、親が責任をもって選び、さらに周りの大人たちが責任をもって作り上げていく必要があるのです!

今後はどのようにしたらそのような「子どもにやさしいまち」を選ぶことができるのか、またはつくることができるのか、その具体的な方法を紹介していきますね!

楽しみにしていてください!

あなたは、自分が住んでいるまちで本当に「やりたいこと」をできていますか?

↓↓↓やりたいことを実現させる具体的な方法は以下↓↓↓

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