現在、日本は人口減少に悩まされており、2050年には今の人口の1/4が減り、1億人を下回ると予想されています。
この急激な人口減少によって、一部では「日本には将来性がない」とまで言われており、もはや国家の存続を揺るがすような深刻な事態となっています。
特に地方都市では人口減少に歯止めがかからず、このままでは日本経済全体に甚大なるダメージを及ぼしかねません。
今回はそういったことを解説していきたいと思います!
目次
観光以上移住未満の『関係人口』
「人口」といえば、一般的にその地域に住んでいる人を指します。
この「居住している人口」を『定住人口』と呼びます。
そして、観光やビジネスなどでその地域に訪れる人を『交流人口』と言います。
『関係人口』とは、
移住した「定住人口」でも、観光に来た「交流人口」でもない、
地域と多様に関わる人たち
を指す言葉です。
とは言っても、
具体的に、どういった人たちのことを『関係人口』と呼ぶのでしょうか?
- その地域の出身者
- 過去にそこで住んでいた人
- 親戚や親が住んでいる人
- 仕事で何度も関わっている人
- その地域が好きで何度も通っている人 など
すなわち、
一度観光などで訪れた「交流人口」よりも、地域との関係が濃い人たちのことであり、『関係人口』を観光以上移住未満と言ったりします。
例えば、実際に『関係人口』と呼ばれる人たちは、地域と以下のような関係を持っています。
『関係人口』が地域衰退の救世主に!
2019年、日本政府は「地方創生」の新戦略の柱として“継続的に地域に関わる『関係人口』の拡大”をあげています。
人口の東京一極集中が問題視され、都心部と地方との人口是正を図るために、この『関係人口』が注目されました。
それまでは、地域を活性化させるために、その地域に移り住む「移住者」を増やしていく必要があると考えられていました。
もちろん、地方の地域にとって定住人口が増えることが大切ですが、未だに地方における人口流出に歯止めがかかりません。
「移住者を増やすこと」だけに頼っていてはダメだ、ということで、『関係人口』を増やしていくことの重要性が認識されることになったのです。
地方では、観光などで地域に訪れた『交流人口』を、いかにしてより地域に関わる「関係人口」にしていくか、が求められているのです。
「地域のファン」を増やすことが大切
『関係人口』とは、「その地域が楽しくて何度も通ってしまう人」や、「いつかそこに戻りたいと熱望している人」など、まさに地域を「アナザースカイ」を思ってくれる人のことを言います。
これはすなわち「地域のファン」をつくるということと相違ありません!
そして、地域のファンを増やしていくためには、まずはその地域が魅力的であり、その魅力が伝わらないといけません。
反対に、どこにでもあるような画一的なまちをつくってしまっては、なかなかファンを増やすことができません。
また、一時的なブームをつくって、『交流人口』である一見的な観光客をたくさんつくることでもありません。
まずは「100人が10回ずつ訪れる」まちを目指そう!
地域活性化を考えるためには、一時的な成果だけで評価するのではなく、長い目で見て「どうすることが地域のためになるのか?」を考えないといけません。
そのため、「1000人が1回ずつ訪れる」より、「100人が10回ずつ訪れる」ほうが、地域にとってははるかに良いですのです!
要するに「リピーター」を増やしていく必要があります。
観光客を増やそうと思い、どこにでもあるようなありきたりなものを作っても、誰の心にも刺さりません。
それよりも、特定のコアな人から支持されるもののほうが重要です。
たった100人だけでもその地域の魅力に気づいてくれたなら、彼らは地域の強い味方になってくれるかもしれません!
その地域の何度も関わり、地域の魅力に気づけたとき、その人は自然と「この地域を守りたい」「もっと良くしたい」と思うようになります。
そして、何かしら地域のためになるような行動をとったとき、その人は「一般の消費者」から「地域の担い手」になるということを意味しています。
今後、「関係人口」はどんどん増えていく!
『関係人口』はなんと、全国に1800万人以上いると言われています!
現在は働き方改革や新型コロナウイルスの影響で、リモートワークなどがだんだんと浸透してきており、地方と係わりを持てるチャンスがさらに広がってきています。
また、若い人たちの中には、「ローカル志向」や「田園回帰」といわれるような、「地方や故郷を大事にしたい」という想いが強くなってきています。
そのため、今後は『関係人口』はどんどんと増えていくことが予想されています。
東京一極集中や、地方都市からの流出抑制について、いきなり解決させることはないかもしれませんが、この『関係人口』が日本の救世主になるかもしれません!
「ありのままの魅力」に気づいてもらうことから始める!
地域の『関係人口』をもっともっと増やしていきたい!
そう思われる方もいると多いと思います。
ただ、その地域に何の繋がりもない方に、いきなり「地域のためになるようなアクション」を取ってもらうことはなかなか難しいでしょう。
しかし、心理学上、人は「何度も見聞きしたものには好意を抱く」ということが分かっています。
そして、好意を持って得た情報は、「認知→興味→関心→行動」と、より積極的なアクションへと移り変わっていきます。
そのため、地域のファンを増やすために最も大切なことは、インターネットやSNSを使って情報発信を行っていくことになります。
ファンになってもらうためには、情報発信をし、たくさん地域のことを知ってもらい、興味を持ってもらい、行動してもらう必要があるのです。
情報発信は『関係人口』を増やしていくうえで一番重要なことなのですが、あまりその重要性に気づいている人は多くありません!
また、「魅力発信」というと、「うちには誇れるものなんて何もない!」なんておっしゃる方がいますが、そんなことはありません!
どの地域にも魅力はあります!
地域の魅力は、今そこにあるもので十分なのです。
地域の人々にとって「当たり前で何の変哲のないもの」でも、地域外からの人が見ると「とてつもない魅力を秘めているもの」が全国各地にあります!
それを発信者側が気付けるかどうかで明暗が分かれていくのです。
そのままの地域を発信していき、まずは関心をもってもらうことからはじめましょう!
あなたは、自分が住んでいるまちで本当に「やりたいこと」をできていますか?
↓↓↓やりたいことを実現させる具体的な方法は以下↓↓↓
そんな中、今注目されているのが『関係人口』です!